分譲マンションを賃貸で貸し出されている物件って実は注意が必要なんです!

作成日2020/1/31

唐突ですが、賃貸マンションのファミリー層って供給が少ないんですよね。
単身層の賃貸マンションってすごく充実しているのですが、ファミリー層になると一気に数が減る。
それも、そのはずでファミリー層になると借りるという選択肢から購入するという選択肢に移る方が多いのです。
賃貸においては、特にファミリー層でも3LDK以上で60㎡を超えてくるとガクっと物件が減ります。
同棲さんや新婚さんなら、1LDKや2LDKで広さも足りるし、まだ購入までは考えない方が多いですよね。
その供給を補強する賃貸物件が、分譲マンションの賃貸として貸し出される、分譲賃貸です。
今回は、分譲賃貸を借りる際の注意点も含めてお話をしていこうと思います。
本記事では、大阪で長年不動産営業を続けている現役のプロがわかりやすく解説します!

本記事の内容
分譲マンションの賃貸物件とは
・分譲マンションとは
・分譲賃貸とは(分譲マンションの賃貸とは)
・投資系の分譲賃貸マンションとは
分譲賃貸の供給について
・分譲賃貸は、1点ものになるので数が少ない。
・戸建賃貸も同じことが言える。
分譲賃貸の注意点
・管理が複雑
・定期借家契約に注意
・大家さんがプロではない事を知っておこう

分譲マンションの賃貸物件とは


分譲マンションとは

言葉の意味

念のために、先ず分譲マンションって何?から説明していきます。
簡単に言うと借りるマンションではなく、購入するマンションです。
分譲マンションの『分譲』という言葉の意味は『分割譲渡』という意味です。
では、分譲マンションとは、『分割譲渡されたマンション』という意味ですね。
簡単に言うと、1棟のマンションを1室1室で分割して各々の所有者が存在する共同住宅(マンション)という意味です。
反対に賃貸マンションは、その共同住宅(マンション)全体を大家さんが所有しています。

特徴

構造やエントランス、室内設備などどれをとっても賃貸マンションでは得られにくい、ハイグレードなマンションです。
ターゲット層もファミリー層であることが多く、賃貸では少ない3LDK以上の広々とした物件となることが多いです。
購入型なので購入された方は、ご自身の資産となります。

分譲賃貸とは(分譲マンションの賃貸とは)

分譲賃貸とは、分譲マンションの所有者が第三者に貸しに出している物件ということです。
分譲マンションを購入される方は、そもそもの目的は自分や自分の家族が住むために購入するものです。
ただ、当初はそのつもりでも転勤が決まり住めなくなった方などが、賃貸として出したりしますね。
その他の賃貸マンションと比べると家賃は、高額に設定されていることが多いでしょう。
それでも、賃貸マンションでは無いようなグレード感や、間取りの希少性などで人気の物件になることが多いです。

投資系の分譲賃貸マンションとは

分譲マンションといっても、もう一つタイプがあります。
こちらは、投資型の分譲マンションです。
当初から所有者が住むという目的で分譲開発された物件ではなく、賃貸物件として入居者を募って家賃の収益を見込んだ不動産投資物件です。
所有者は、投資ということで如何に収益を生むかが課題になります。
よって、先ほどまで説明している分譲マンション程のグレード感はなく、言うならば賃貸マンション仕様の室内設備が採用されることが多いでしょう。

分譲賃貸の供給について


分譲賃貸は、1点物になるので数は少ない。

分譲マンションは住むために購入するものです。
それを、第三者に賃貸に出すということは、住めない事情が発生したということですよね。
当然、かなり希少な物件となります。
お探しの条件に合うような分譲賃貸があればラッキーということですね。

戸建賃貸も同じ事が言える。

今回は、分譲賃貸についてのお話ですが、戸建賃貸も分譲マンションの賃貸がしと同じ特徴がありますね。
賃貸マンションにはない広さや設備があり、希少性は高いです。

分譲賃貸の注意点


管理が複雑

分譲マンションの管理の所在についてお話します。
通常、分譲マンションには、所有者全員で構成される管理組合というものがあります。
これは、マンションの共用部分の修繕やマンション内のルールなどを全員の意見で決めるための組合組織です。
大型の分譲マンションなどは、管理業務を管理会社(不動産のプロ)に業務委託して運営していたりします。
では、分譲賃貸を借りたら、管理組合に参加しなければならないの?と心配しないでくださいね。
当然、分譲賃貸を借りられている方は組合員とはなりません。
その部屋の所有者(大家さん)が組合員となります。
ココでの管理会社とは、共用部分を管理するとイメージしておいてください。
皆様が借りた専有部分(お部屋)で起こることは、管理会社ではなく大家さんが管理するのです。
要するに、お部屋の不具合やお家賃の事だったり、マンションを退去したい時など専有部分で起こることは、大家さんへ。
駐車場を借りたいなど共用部分に関することは、管理組合か管理会社へ伝えることになります。
とはいっても、大家さんへ言えば、間に入ってくれるとは思いますけど。

定期借家契約に注意

分譲賃貸でよくある募集の仕方で定期借家契約というものがあります。
ここは、よく理解しておいてください。
賃貸契約には2つあり、その違いについて大事な部分を上げます。

普通借家契約

契約期間は1年か2年で構成されていて、入居者が退去の意志を示すまでは更新して住み続けることが可能です。

定期借家契約

契約時に契約期間が決められている契約です。そもそも更新というものがなく、その期間がくると退去しなければいけないのです。

これは、大きな違いですよね。
なぜ、分譲賃貸でこれを伝えるかというと、分譲賃貸で定期借家で募集されていることが多いからです。
大家さんも何かの事情で住めなくなったから、賃貸に出す。ただ、その事情が終わるころには帰ってくるつもり。
という事なんですね。

大家さんがプロではない事を知っておこう

分譲賃貸では、賃貸トラブルは発生しやすいと言えます。
何故なら、一般の賃貸物件の大家さんは、『家主業のプロ』です。
設備関係のトラブルなら、手配する業者さんも抱えているでしょうし、判断や行動は迅速です。
その点、分譲賃貸の大家さんは、『家主業としては素人』の方がほとんどです。
設備のトラブルなどが発生したとして、大家さんが対応すべき事であったとしても、その判断は直ぐに出来ない事もあるでしょう。
当たり前のことが、当たり前に対応されないという可能性も考えておかなければなりません。
分譲マンションを多角的に集めて、家主業をされている方も中にはいます。
そのような方であれば、『家主業のプロ』と思われるので、心配しなくても良いでしょう。
そうでなければ、分譲賃貸の大家さんは、賃貸契約についてもさほど知識は持っていないと考えておいてください。

分譲賃貸の注意点【まとめ】


分譲賃貸はグレードや設備が賃貸マンションより高い。
3LDKなどファミリー層の賃貸は、賃貸マンションでは供給が少なく、分譲賃貸の希少性が高い。
注意点は、普通借家契約か定期借家契約か?
定期借家契約なら更新したくても出来ません。
分譲賃貸の大家さんは、入居者管理について『家主業としては素人』と思っていた方が良いです。

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この記事は、大阪府の賃貸事情を基に書いております。あしからず。
最後にこの記事を書いております、私の超簡単すぎる自己紹介を^^
・大阪府育ちの40代の男です。現在も大阪府在住です。
・不動産歴は大阪府内で大手賃貸不動産会社を約10年。現在は独立して大阪府で賃貸不動産の店舗を展開しております。
では、皆様。お部屋探しの際は、ホームメイトをよろしくお願いします^^
これからもホームメイトのサイトにこんな感じのラフな記事を書かせて頂こうと思いますので、よろしくお願いします。

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